久しぶりに療養を離れて本の話題、といいたいところだがこれも
入院がらみ。
入院中の有り余る時間をつぶしたのは三種。昼間はTVとこの
真田太平記の読書。夜中に目が覚めてしまうと、カラオケや演歌
の録音を、時にラジオ深夜便を聞いてすごした。
さてこの真田太平記だが池波正太郎作で、文庫本一冊の頁数が
約550頁で、全12巻の超大作なのだ。
読み始める前には、とても全巻は読まないだろうと予想してスタート
したが、結果は全巻一気に読み通してしまった。それほど面白く飽き
させないようにストーリーが展開し、文章が巧みなのだ。
もちろん有り余る入院中の時間が有ったればの事ながら、退院後も
2巻程読みきったから、一度読み始めると止まらなくなると思うので
ご用心。
織田信長が武田信玄を打ち破って天下統一目前の時がスタートで、
徳川幕府が家康没後二代将軍に完全に移り行くまでがそのストーリー
の期間。
全編真田家の興亡が柱になっているのだが、これに絡まる忍者、
武田方の草の者と徳川方の忍びの者との暗闘が物語り展開のリードに
なっている。
この時代の興亡は多くTVドラマや映画の素材の使われるが、改めて
その絡みが良く分かる。
ひかえめ氏は現職のころ付き合いの深かった他所の会社の絡みで
信州上田を度々訪れ、上田城を見学した事があるが、この上田城こそ
真田の城であったことを当時はよく認識しなかったが、いまこの本を
読み終えて懐かしく思い出す。
なお入院中にこの本を見つけた看護婦の一人が池波ファンで、真田
太平記は3回読んだとか、今は剣客商売を読んでいるそうだ。剣客商売
といえばTVドラマの剣客商売の藤田まことが亡くなってしまったが、後は
原作で読むか・・・・。