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ザトウクジラ大乱舞

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 さて、今回の旅の目的であるホエールウオッチングの朝を迎えた。集合
8時半、出船9時の予定。ゆっくり朝食を済ませて出発。初めて行く場所
だがナビの案内があるから安心、気を遣わなくて済む。
 本日の乗船客は10人ほど。先ずホエールウオッチングの解説、クジラの
見せるパホーマンスを聞いてから乗船。中型のクルーザで、海釣りでよく
乗るサイズだ。二階デッキと舳先部分がクジラの観察席だが、ポイントに
着くまでは高速で走るからキャビンの中で待機していた方が良い。
 昨日沖縄に着く前は、曇りや雨続きで海は昨日まで荒れ模様だったらしい。
今日は凪で晴れの予報なので、こんな憑きの良さには驚くほどだ。
 定刻前の8時50分に出船。ホエールウオッチングの歴史は那覇港初の慶良間
諸島廻りの歴史が古いが、ここ本部発伊江島沖のウオッチングはここ数年の
ものらしい。
 同じ方向に進む2艘の船が、一艘は舳先にやぐらを建てて観測台にした、
美ら海水族館の観測調査船だとか。
 25分程走って、第一発見。はるか彼方でカメラには収めたが、クジラと
辛うじて分かる程度の物。更に走って9時半、ようやくポイントに到着で、
全員舳先の観察席に移動。
 しかし見せるのは背中や潮吹き位で、位置も遠くて写真としては魅力ゼロ。
その後10分か20分毎に浮上するクジラに向かって船を進め、クジラを見る
回数はどんどん増えるが、シャッターチャンスは無い。
 事態が一変したのは11時を回った時、二頭のクジラが船の近くで遊び始
めた。船の近くで、巨大な背中は望遠レンズのフレームをはみ出すほど。尻
尾の技や、胸ビレの技、仰向け泳ぎや、レア度5と言われるスパイホッピン
グ(頭を空中に出して辺りを観察する)まで見せてくれる。
 シャッター押しっ放しの30分程が過ぎて、本船の帰港時間が迫る中、同じ
時刻に港を出た僚船にポイントを教えて呼び寄せた。僚船が到着した所で
乗務員から、希望があれば到着した僚船に乗り移って午後も観察出来るとの
案内があった。
 クジラの乱舞真っ盛りでかなり堪能したともいえるが、あり得ない好機を
逃すことはないと、ひかえめ氏と夫人の二人が乗り移りの手を挙げた。海が
荒れていると乗り移りは危険だが、この凪なら全く問題ない。
 2人が乗り移って、朝の船は本部港へと帰っていった。ところで乗り移っ
た船の客はクジラマニアの中年夫婦の二人連れだけ。乗り合い運航は午前と
午後の2便なのだが、この夫婦はチャーターで一日乗船をしたと思われる。
ホエールウオッチング新参の本部の営業努力と推察される。
 クジラの乱舞は切れることなく続き、船の下を通り過ぎたり、とにかく
船から余り離れない。初め望遠ズームレンズ中心に撮影していたが、途中か
ら標準ズームカメラも参戦。もうもう思い切っての撮影だ。
 右へ左へと船首のデッキを動き廻る内に、不覚にも膝小僧を打ち付けて
痛ー。それでもクジラが浮上すればカメラは離せない。
 やがて雲が取れて沖縄の日射しがやってきた。海はあのブルーの色に輝き
写真の美しさは曇りとは雲泥の差。クジラの乱舞と晴れは願っても無いチャ
ンス。乗り移って良かったとつくづく思う状況になってきた。
 気が付けば昼の用意が無くて空腹だが、我慢がまんか。やがて13時半、
又朝の船がやってきた。この船には乗務員の犬が乗せてあって、その犬が
いるから朝の船だ。
 その船から弁当が届いて、やれやれ昼食にもありつけた。午後便は13時
発なので、30分で到着したと言うわけ。
 さて何時までと、この先のスケジュールが気になった。乗り移り前には
2時半頃と聞かされていたが、今聞いてみると港戻りは5時の予定とか。
午後は美ら海水族館を予定していたが、5時でも可能だがちょっとおそいか。
 先客と調整してくれて、4時に港着と言う事で決まった。昼食後はクジラ
のパホーマンスのペースもやや落ちて、未練なく帰りの航路につけた。
 ああ、満足のホエールウオッチングであった。
 
by tabitohon | 2012-03-10 05:35 | 国内の旅 | Comments(0)
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