小川町の紙漉き工房を見た後は、埼玉伝統工芸館へと向かう。雪の
予報は全く外れで、小雨がぱらつく程度の天候。NHKの大げさ予報に
惑わされて旅行を中止せず、ネットの天気予報を信用して行動したのが
正解であった。
さて埼玉伝統工芸館の見どころは、やはり小川の和紙を使った工芸
品と見当をつけて入館。
和紙の布を使った和装洋装品や、和紙とは関係ない吊るし雛等の想
定内の展示や、紙すきの解説などを見てから、更に奥に進むと、想定外
の巨大な切り絵が壁面を埋め尽くしているコーナーに到着。
切り絵については予備知識無しの見学だったので、先ずその巨大さに
圧倒される。切り絵のモチーフは武田信玄とかの昔の武将や忍者風の
キャラクター。
部屋の中央に作業机が有って、ここで切り絵の実演を見せる様になって
居る様だが、この時は切り絵師は不在であった。
名前は百鬼丸。百鬼丸は手塚治虫のアニメに登場する有名なキャラクタ
ーであるらしい。渡辺文昭と言うのが本名で、切り絵の世界ではかなりの
有名人であるらしい。
小さな作品の展示もあったが、大きなものが黒一色であったのに対し、
小形の作品は多彩な色やグラデーションを使い分けた精細な作品が目立
つ。たまたま目に停めたカラフルな作品には200万円の表示が着いていた。
オリジナルの切り絵以外に、本のカバーシート等に沢山採用されている
らしい。
常設展示ではなくて、各所に出張展示や実演も行っているらしい。