この柿の木、随分長くこの庭に住みついているが、実りが多かったのは
たった一回きり。
始めは枝いっぱいに小さな実が着いているのだが、梅雨から秋にかけて
遠慮なく落果が続き、まるで詐欺の様に枝から実が消えてしまう。
地上の落果を見ると、へたは枝に残って実だけが落下するから犯人はヘタ
虫である事は間違いないようだ。なり過ぎた実を柿の木が生理的に落とす場
合はへた付きの実が落ちるのだそうだ。
問題のヘタ虫防除だが、冬場に幹に菰を巻いてさなぎを取り込み、春に先
きがげて」菰を剥がして焼き捨てると言うクラシックな方法もあるようだが、そ
んな悠長な方法はやる気にならない。
ネット検索の結果、殺虫剤を適時散布するという方法が推奨されている。し
かし大きな柿の木の梢の柿に噴霧が届くような強力な噴霧器は持ち合わせて
居ない。
実らない柿の樹なら切ってしまっても元々と思って、ここ数年下の枝は切り落
としてしまい、傘の様な枝ぶりに切りそろえて地表に射し込む明かりも確保する
樹形に育ててきた。
その樹形の思わぬ効果が出て、2階のベランダの目の前の枝に沢山柿の実
が着き、簡単なスプレーで届く範囲に実りが有ることを発見。
初めての試みだが、汎用の防虫剤「スミソン」の散布を試みてみた。ネットによ
ると5月末から6月中旬頃と、8月中頃がよろしいとある。一回目の孵化侵入時期
と2回目の孵化侵入時期なのだそうだ。
この樹での侵入時期は分からないので、5月後半から6月中旬まで毎週1回
噴霧を繰り返してみた。遠くは噴霧では届かないので直線状の直射で攻撃して
見た。
6月下旬になったところでの実情は、全くと言ってよいほど落果は見られない。
枝先に着いた実は日に日に大きさを膨らませて来ている。
この先秋までの経過が興味深い。