この暮れの、映画鑑賞第二弾は、「椿山課長の七日間」である。見に
行く気になった理由の一つは、主演の一人があの「はまちゃん」である
西田敏行であったからだ。
ストーリーは主人公が死んでから初七日までの間、姿を変えてこの
世に舞い戻るという。死んだ後、その人間が居ない事を信じて疑わない
時にどんな事が起こるか。死んだ人が身分を明かさずそれにどう関わ
るか。
普通の説では、死んだ人はその後の人のことを見ているが、見る
だけで一切働き掛けは出来ないというのが多いが、この映画はそれを
打ち破った点が新鮮だ。
この世に戻るとき、椿山課長は伊藤美咲の姿に変身する。この西田
敏行と対極的な変身が話を際立たせて、明るくからっとした仕上げに
している。
始めはやや退屈な展開だったが、終盤が然面白くなって、かなり良い
エンドになった。
死んだら何も残らないと思うのでなくて、別の所に何かが残る。そこの
思いは様々だが、あると思う方が無いと思うより豊かなのに違いない。